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「ふーう」

ユキは少し疲れた。だが、休憩の暇などない。

すばやく校長室のカギを開け、入り込んで、内側からも鍵を閉める。

そして、校章の絵…あった。おそるおそる、めくると…

本当だ。扉がある。扉は大きめで、ユキなら入れそうだ。

ユキは、扉を開けて、すこしかがんで、中に入ってみた。

そして、扉の奥は、少し暗くて、トンネルのようなものが続いていた。

「怖いなあ…。」

そこは、死者の国のように薄暗かった。

四つんばいになりながら、トンネルを5分ほど這う。

すると、なにか壁に頭をぶつけた。

「痛っ…」

それは、壁ではなく扉だった。押したら、簡単に開いた。

その扉を通ってからは、たくさんの蝋燭がぼんやりと灯っている場所に出た。

蝋燭が、道のようになって並んでいる。

思い出したように、手帳を見た。

『そうそう、そこ。13本目の左側の蝋燭のところを、曲がってね。』

ユキはまたびっくりしてしまった。

左に曲がった。そこには、また扉があった。

 

扉をあけた。キーッ、と不快な音がする。

 

眩しい光に、ユキは目を瞑った。

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